
平成27年1月1日より相続税が改正され、「相続」に関して世の中で今関心が高まっています。
そこであなたに質問があるのですが・・・あなたは「相続」という言葉の本当の意味をご存知ですか?
実はこの「相続」という言葉、もの凄く深く、尊い意味を持っているのです。この言葉の意味を知ることで、相続対策のお役に立てるかもしれません。
目次
相続=財産の承継?
私が講師を務める相続セミナーの中で、「相続という言葉に対してどのようなイメージをお持ちですか?」と質問をすると、一般的に多いのが「財産を残す」という意見が非常に多いです。
中には、「親父の財産をもらうんだ!」そんなイメージをされてある方もいらっしゃいますし、何かこう、お金が絡んであまり良いイメージをお持ちでない方もいらっしゃいます。
相続とは本来、仏教の言葉である。
相続という言葉は,元はといえば仏教用語です。簡単にいうと,「因果が連続して絶えないこと」というような意味です。
そもそも仏教は,「この世界のあらゆるものごとは,姿かたちを変え変転するが,決して絶えることは無く,永遠に連続する」という考え方をするのです。
次に、「相続」を一字ずつ紐解いてみます。相続の「相」という字は、手相の相とか人相の相と書きますが、漢字の意味は「姿」という意味があります。人の姿。
これは、見た目の姿もそうですし、人の存在や、あり方という意味の姿という意味があるのです。
相続とは先祖の教え、想いを継承すること。
今でこそ、この「相続」という言葉が法律用語に組み込まれて「財産を継承する」ことの意味として捉えられています。
しかし、本来は亡くなった方の存在を続けていく、想いや先祖の教えを受け継いでいく、後世へ残していく。こういう意味合いなのです。
残念なことに今では「相続」を「争族」と表現することが多くなっています。
今一度、言葉の本来の意味を知ることにより、家族で争わずに済む、先祖の教えや想いを後世に残す「相続」にしていきたいものです。