誰も教えてくれない銀行対策 の記事一覧

銀行は「選ばれる」ではなく「選ぶ」

いままでは銀行が企業を「選ぶ」、企業は銀行から「選ばれる」ということが普通でした。

ただ、考えてみてください。本来銀行取引というのは、企業にとっては商品の仕入と同じです。 例えば支払条件、売る側から考えてみたら100%現金ですぐに払ってくれるところと行き合いたいですよね。銀行も同じです。

会社の業績が良く、利益もしっかり出ていて、なおかつ貸出残高が減っているような状態であれば、銀行から頭を下げて取引して「くれる」。こう言った考え方が当たり前「だった」のです。 銀行から「選ばれる」、銀行が「選ぶ」のが当たり前だでした。

ですが、業績が良い企業であればこの考え方は即座に捨てるべきです。(前回の記事、「銀行の選択とは!?」も併せてご覧いただくとより理解が深まります。)

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銀行の選択とは!?

これから先、銀行の選択は企業の継続性を高めるために重要です。自社の売上規模に応じた銀行を選ぶことはもちろん、金利で選択するのもどちらかというと反対です。

また現在付き合いのある銀行が合併・統合……こんなことが起きるとどんな飛び火があるかわかりません。できれば安全な銀行とお付き合いいただきたいものです。そこで銀行の安全性を見る際の物差し、そして正しい銀行の選択の見極め方についてをお伝えしていきます。

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決算書は誰のためにあるのか?

そもそも論になりますが、決算書は何のためにあるのか……。私は社長のためにあると思っています。

本来ならば、まず総資産と売上高の関係を確認します。1年間で何回転したかということです。 総資産の金額が減って売上高が増えれば効率の良い経営をしていることになります。

次は流動資産の合計と固定資産の合計の割合を見ていきます。固定資産の割合が増えているということは金回りが悪いという評価になります。

総資産が減って流動資産の割合が増えて純資産と言われている利益の積み増しが増える、借入金が減っていくのが形のいい決算書です。

でも銀行の場合はパーツパーツで見ていきます。全体観で見ないのです。

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資金トレースで銀行を攻略する

銀行用語で「資金トレース」という言葉があります。トレースを英語にすると「trace」。「写す」「跡」などの意味があります。

銀行用語での資金トレースとは、融資で出た資金の流れを追い、融資申込み時の資金の使い道(これを資金使途と言います)どおりに資金が使われているかを確認するとともに、出した資金がなるべく自分の銀行内にとどまるように銀行が企業へ交渉することを言います。

資金トレースの目的は次の2つがあります。

1.資金使途どおり使われているかを確認

2.自分の銀行内にとどまるように銀行が企業へ交渉する

それぞれを見てみましょう。

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粉飾はこのようにしてバレる

決算書は融資の可否につながる重要な書類。このことは社長でなくとも当然のように世間にも知れ渡っています。

だからこそ、決算書の内容をよく見せるためにあれこれと工夫を凝らす方も一部存在しますし、一部報道であったように大企業ですら行っていたのも事実です。

この粉飾、どのようにして疑いをもたれ、そしてバレていくのか?お伝えしていきます。

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融資が下りるプロセスと支店長

銀行員はとりあえず支店長を目指しているものだと考えていいと思います。なぜなら、支店長が絶対的な権力を振るっているからです。

融資渉外担当者は、もちろん融資を出したいわけです。でも自分には決裁権限がないことを重々承知しています。だから「個人的には積極的にこの案件を取り上げたいと思いますが、支店長決裁を上げて承認をもらわないとわかりません……」としか言えないのです。

しかしながら、たまに口が滑ってしまい「保証協会付であれば支店長もOKを出すでしょう」なんて言ってしまうこともあります。ところが支店長が内容を精査したら、否決で結局融資が下りないということもあります。でも、支店長は別に意地悪をしているわけではないのです。

今回はこのような融資が下りるまでのプロセスと支店長との関係についてお伝えします。

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コロナ禍でもプロパー融資を引き出す方法(その②)

そもそも金融機関はプロパー融資を出したがりません。

それはなぜかというと、担保も取らなければ連帯保証人である経営者の資産背景が把握できていない中で万一の場合、経営者の資産で借入の返済ができるのか分からない・・・このような状況でリスクを取りたがらなくなっているからです。

しかしこのような状況でもプロパー融資を引き出している企業は存在します。前回の記事コロナ禍でもプロパー融資を引き出す方法(その①)も併せてご覧いただくとより理解が深まります。

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コロナ禍でもプロパー融資を引き出す方法(その①)

経営者であるあなたは銀行からプロパー融資を引き出せていますか?

ちなみにプロパー融資と銀行独自で取り組む融資です。プロパー融資を引き出せるかどうか、ここが中小企業の資金繰りを左右する生命線と言っても過言ではありません。その理由は保証協会付き融資だけではすぐに融資の上限に到達し、資金調達に行き詰まるからです。

しかしながら現状、コロナ禍においてこのプロパー融資がなかなか出ない状況に陥っています。また、そもそもプロパー融資はどんな企業でも受けることができるわけではありません。

そこで今回はどうすればプロパー融資を引き出せるようになるのか?ここについて解説していくこととします。

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