相続対策事例⑧

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今回の事例は子供に対し、どのように財産を遺したらよいのか悩んである方の事例です。

財産の分け方について法律は「平等」を説いております。

しかし、人間には「感情」があります。

例え我が子とは言え、関係は様々で何年も顔を合わせていない、墓参りも何年もしないなど疎遠になったり希薄になったりするものです。

そんな中、「子供全員に平等というわけにはいかない。」

このように考えられる方は珍しくありません。

法律が説く「平等」が時に人の感情に対し、大きな敵として目の前に現れることがあります。

このような場合、どのような対策・考え方ができるのでしょうか?お伝えします。

本事例は、ご相談者の許可を得て個人が特定されないよう、一部内容を変更してお伝えしております。

相談のキッカケ及び相談内容

ご両親とお子さん(長男)の2世代でセミナーに参加されたのがキッカケ。

次女が結婚を機に、人が変わったかのように疎遠になってしまった。

以前は盆正月と帰ってきて孫の顔を見せてくれていたが、ここ10年、顔も見ていない。

年賀状の便りもない状態だが、孫の教育費の援助は求めてくる。

一方、長男は自分たちをよく見てくれており、お墓も守ってくれる。

こんな状況の中、自分たちが遺した財産が平等に分けられることに納得がいかないとのこと。

出来れば家督を継ぐ長男に多く残してあげたいと望んでいる。

子どもが揉めずに、且つこれらを実現するための方法を知りたいと考えている。

財産の状況

ご覧の通り、現金等、比較的換金しやすく分けやすい財産が多いのが特徴です。

家族のこと(争う族対策)

この場合、まずは対策として遺言書の作成は必須です。

なぜなら、遺言書がなければ、財産の分け方は法が説く「平等」になるからです。

今回のように「特定の人に多めに残してあげたい」場合、遺言書でその旨を遺すことが大事です。

遺言書作成で気を付けること

遺言書はただ作ればいいというものではありません。

実は遺言書作成には2つのポイントがあります。

それは「本旨事項」と「付言事項」です。

テレビドラマなんかでよく出てくる遺言書というと、

「●●の全財産を誰々に相続させる!」

という文章が突然出てきて家族が驚いて納得できずに揉める!

こんなケースがよくありますよね。

こんな遺言所が出てきたらそりゃ揉めるでしょ・・・

あなたもこのように思ったことがありませんか?

そう、この遺言書にはある1つのことが抜けているからです。

それが何かというと、「付言事項」。

先ほどの「●●の全財産を誰々に相続させる!」は本旨事項と言って、主に財産の行き先を明記するものです。

実は遺言書、中身がこの本旨事項だけだと揉めやすいです。

なぜなら、人間とは「感情」の生き物だからです。

遺言書の中身に「納得」できれば揉めることはないのですが、納得できなければ揉めてしまう可能性が出てきます。

これは当たり前の話ではないでしょうか?

そこでこの人間の感情を納得させるために用いるのが「付言事項」なのです。

遺言書は「本旨事項」と「付言事項」の2つで構成される

要はこれ、財産の行き先を決めた「理由」を記すものなのです。

例えば・・・

「●●の財産を●●に残す。

なぜなら●●は家督を継ぎ、家、墓を守っていく者で・・・」

と、このように続くならどうでしょう?

最初の財産の行き先を決めただけの中身と全く印象が異なるのではないでしょうか?

時に善意で残した遺言書が原因で家族が争うことになる・・・

これはこの「付言事項」、要は感情に配慮したものが欠けているからなのです。

相談者の話を聞いていくうちに・・・

今回の事例で色々とお話を聞いていくと、

実は本心では次女にも遺してあげたい気持ちがおありでした。

次女との仲が悪くなったのも、配偶者の愚痴を次女に言い続けたことも原因で、次第に疎遠になってしまったとのこと。

「もう一度、家族で話してみます。」

相談の最後にはこのようにおっしゃられました。

遺言書の作成など、対策を採ることはカンタンです。

しかし、残された家族がどのような「想い」をし、その「想い」、「感情」がどんな事態を起こすのか?

このことも考えて対策は行いたいものですね。

今回はここまで!

実際にこのご相談者は遺言書の作成や節税・納税対策も行われたのですが長文になりましたのでこれらの内容につきましては次回以降にお伝えいたします。

 

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