相続対策事例⑥

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不動産収入が7000万円にも上る資産家の相続対策の事例です。

不動産を多く所有している方の特徴は、現金と不動産の比率が大きく不動産に偏っていることです。結果、相続税の節税・納税対策は必須となります。

また、不動産を兄弟でバラバラにすることも、共有にすることも難しいため、分割対策も重要な課題となります。

では、今回の事例をどのように円満相続へと導いたのでしょうか?つづきをご覧ください。

※本事例は、ご相談者の許可を得て個人が特定されないよう一部内容を変更してお伝えしております。

 【相談者及び相談のきっかけ

相談者:長女(相続人の直系の娘)

相続税の改正が行われ、誰かに相談したいと考えていたところ、相続税のセミナーの案内が届いた。セミナーに参加し、個別相談の申し込みをしたのが相談のきっかけ。

【資産の状況】

事例6

現金よりも不動産の比率が高いのが特徴。

【収入の状況】

年間7,100万円の家賃収入。

 【相談内容】

相続税の改正が行われ、対策を行う必要があることはわかっている。

しかし、何から手を付けていいか分からず、また、誰に相談してよいのかもわからない状況。

問題点を整理し、解決策を教えてほしい。

 【問題点について】

これはセミナーでもお伝えしていることですが、相続の問題は大きく分けて3つに集約されます。

それは・・・

①家族のこと・・・家族が揉めずに円満に相続を迎えれるようにする

②節税のこと・・・相続税が発生するようであれば、出来うる限りの節税対策を検討する

③納税のこと・・・相続税を圧縮してもなお、相続税を支払わざるを得ない時にその準備を検討する

これらを家族の状況や資産の状況から、問題がどこにあって、どれほどの問題があるのかを検討します。

【対策の方向性について】

今回の相談のケースでは、「家族」・「節税」・「納税」の3つすべての対策が必要です。

まず、相続対策全般に言えることですが、相続が発生し、資産の全容が見えてくると人は色んな意見や考えを持つようになります。いくら兄弟仲が良くても、相続を機に、兄弟がバラバラになるということはよくある話です。

さらに、相談者の資産の内容が不動産に偏っています。不動産は「分けにくい財産の代表」です。

相談者の不動産収入がいくら年間7,100万円とはいえ、空室対策や修繕などを考えると、不動産経営は、1つ、2つの物件が無くなるだけで立ち行かなくなる可能性があります。単純にあのAという物件は長男、あそこのBという物件は長女、というような分け方は不動産経営を崩壊させる要因になるのです。

つまり、今回のケースでは不動産については誰か1人がすべて相続しなければならないのです。

そうすると、財産の分け方をめぐって兄弟仲に亀裂が入ることが懸念されます。

そのため、今回のケースでは遺言書の作成は必須となります。

【約1億1千万円にも上る相続税の、節税対策・納税対策に有効な法人化について】

残りの節税・納税対策についてはどうしていくのか?

相談者の財産・家系図から算出した概算の相続税額は、約1億1千万円で、節税・納税対策は必須の状況です。

そこで今回、節税・納税対策の1つとして、不動産の法人化(所有型)を進めることにしました。

本来は土地・建物すべてを個人から法人へと移行したいところなのですが、多額の資金を必要とするため、今回は建物を法人へと移行するようにしました。

そうすることで、家賃が個人から法人へと移り、①個人の資産の増加を防ぐ、②建物の評価も法人へと移行する結果、2つの節税が実現します。

さらに、不動産所得が給与所得へ移行されることで、給与所得控除も使えるようになります。

また、法人の役員に家族を入れておくことで家賃収入を給与として分配(贈与)することが可能となります。

ちなみに、修繕積立金についても「経費」で積み立てを行うことも可能になり、個人では今までできなかった相続税の節税以外の節税も活用が期待できます。

最後に納税対策は、給与として分配された家賃収入を納税資金として活用します。

他に生命保険の活用など、有利な金融商品の活用を検討していくものとしました。

その他節税・納税対策に検討の余地は大いにありますが、それについては別の機会に後述します。

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